雪がそんなに嬉しい?

雪がそんなに嬉しい?

冬だから寒いのは仕方ない、たまには雪も降るのも仕方ない、
大人になるとただ過ぎて行く時間を感じるだけで
それほど一喜一憂することはありません。
どうせもうすぐ暖かい春が来るんだから、そんな意識しか持たないようになるものです。
先日の大雪、通勤電車が無事動くのかだけが焦点の私達に混じって、
誰よりも大はしゃぎだった同僚がいました。

入社一年目の若い女の子、普段から明るくて社員受けのいい娘ですが、
彼女は出身が九州宮崎の田舎町です。
大はしゃぎだった理由は他でもなく、初めて見る雪の美しさに対する感動だったのです。

 

皆寒さに震えながら裏に出て雪かきをしている最中も
彼女は靴を雪でぐしゃぐしゃにしながら満面の笑顔でした。
緩やかな坂道ではしっかり滑っていましたが、転んでも何のその、滑った自分に大笑いといった始末です。
そんな彼女を見ながら私は思い出していました。
私もどちらかと言うと雪の少ない地域の出身、
子供の頃に初めて見た雪の感動は確かに今でもはっきり憶えています。

 

考えてみれば不思議です。
どうして自然界であんなに真っ白な世界があるんだろうと。
探すと意外に少ない真っ白いモノ、案外人工的にでないと作れない色だったりします。
けして漂白したわけでもないのに白いのですから、なんてロマンチックなんだろうと思うのです。
年に何度もない貴重な光景ですが、何となく感慨に耽ってしまいそうになりました。
ただ帰り道はやはり残酷、運動不足の体にはスリッピーな坂道で踏ん張るのがかなりこたえます。